今回は対談記事の掲載です。テーマは「これから勝ち残る企業の3つの条件とは?」です。
これらのテーマについて、キャリアファイナンス研究所代表の佐藤彰氏と対談しながら弊社代表の村上が語っています。ぜひご覧ください。
村上:これから生き残る企業の条件として、まずフィンテックが大事だと思っているのですが、この点についてどのように考えていますか?
佐藤:フィンテックというと、金融機関やIT企業が熱心に取り組んでいると思われがちで、実際に今まではそのような傾向にありました。ただ、これからは今までフィンテックと縁がないと思っていた会社も含め、どの業界どの会社にとっても重要になると考えています。
村上:おっしゃる通りですね。あらゆるサービスが金融とつながっていき、金融商品化していきます。それに伴い自社のサービスがどういった形で提供できるのか、これを考えざるを得なくなってきていると思います。
佐藤:時代に進むにつれて、情報とお金の区別がつきにくくなってきています。別の言い方をすれば、情報を持っているどの事業者もフィンテック推進が可能だということができつとも言えると考えています。
村上:そうですね。フィンテックの根幹には情報があるので、私もそう思います。これから生き残る企業の条件の2つ目はDXだと考えているのですが、いかがですか?
佐藤:DXはいろんなところで耳にしますが、人によって定義が違っていて統一感がないところが気になっています。ホームページで営業すればDX推進だと考えているような企業もいれば、会社の組織全般の見直しから必要と考えている企業もあり、同じDX推進といっても企業によってバラツキがあると感じています。
村上:そうですね。DXはゴールイメージが大事だと考えています。経営者がそのイメージを描かずに現場にDX業者へのアプローチを命じて混乱をきたすということもあります。そういうこともあるせいか、DX業者と自称している会社と契約すれば、それでDXを実践できていると考える企業もあります。DXは上層部が理解していないと推進が難しいのですが、そうなっていない組織が多く、危機感を感じています。これから生き残る企業の条件の最後の1つは、人的資源開発だと考えているのですが、こちらはいかがお考えですか?
佐藤:人的資源開発というと大げさな表現で、ややもすると現場には関係ないものだと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には現場の泥臭い部分に関わってくると考えています。組織内でコミュニケーションに課題を感じている企業は多いと思いますが、そういった場合は、雑談などで組織内のコミュニケーションを円滑にすることが重要です。それができて初めて、人的資源開発を進められるフェーズに入るのだと考えています。
村上:なるほど、北米では上司が仕事の邪魔をわざとしてきます!ラウンドコミュケーションと言う雑談をしにきて、オープンに相談しやすい雰囲気を作ってくれるのです!一見すると仕事の邪魔をしているようでしたが、その関わりが仕事の相談をしやすくするコミュニケーションにつながっていました。コミュニケーションにはどこか「遊び」の要素も大事だと感じています。このコミュニケーションの問題をある程度解決でき、実際に人的資源開発をするとなったときのポイントはどこだとお考えですか?
佐藤:今までは、会社の都合が第一で、従業員は会社に滅私奉公するという働き方でした。しかしこれからは、従業員が会社という器を利用して、自分のやりたいことをやるという働き方にシフトしていくと考えています。そうなることで、組織の事情と個人の事情とのバランスをどう調整してくか、ここが人的資源開発のポイントだと考えています。
村上:素晴らしいお話ですね。ヒト、モノ、カネの3つが会社の経営資源と言われますが、ヒトが一番可変性をもっています。その意味で、ヒトに投資すればするほど、企業も成長していくと考えています。個が組織に従属するのでなく、組織を使って個が幸せになり社会を変えていく、そうすることで、組織も個も共に成長していく、そんな時代になっていくと考えています。本日はありがとうございました。
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